guild + 犬飼眼鏡枠 展
guild + 犬飼眼鏡枠
11.12.13/2/2023
11:00-17:00(最終日は〜16:00)
megane coffee
11/2/2023 11:00-
guild Bekkan
店主の中島君とは彼がもうだいぶ前に恵比寿の書店で働いていた頃に知り合った。
その書店は私にとって思い出深い場所であり、足繁く通った日々の記憶は今も心の奥に色濃く残っている。
もう手に入らなくなってしまった私の著書 “30 themes 10 recipes“も、その書店で生まれたものだ。
娘がお腹にいた頃、熊本でひたすらに300のレシピを書き続け、恵比寿へ送った。
出来上がった30色の本は新たに誕生したギャラリースペースの最初の展示として紹介していただき、色とりどりの表紙が初々しい店内に並ぶ様はなんとも幸せな光景だった。
その後しばらくして娘は無事にこの世に産み落とされ、そのせいだろうか、30色の本は私の体の一部のようにも感じられ、数ある著書の中でも大切なものとなっている。
そして、中島君が書店を辞めて根室へ居を移し、古物店を始めるという知らせをもらってから、何年も経ったある日、松本に中島君が店を構えると風の便りで聞いたのだった。
松本は私が訪れた場所の中で、とりわけ好きな町の一つだ。
大切な人たちが暮らし、数々のあたたかな思い出のある町。
その松本で中島君にまた出会えるということ、そして、彼がどんなものを選び、どんな店を構えるのか、考えるだけでわくわくした。
通い慣れた通りのなかほどにguild Bekkanは生まれた。
根室の店はguild、松本はその別館ということだろう。
真っ白に塗られた壁、十字に細く切った板硝子を嵌め込んだ扉と、格子の木枠窓が印象的な外観。
使い古された小さなノブを押すと、白い壁とモルタルの床で包まれた空間に中島君が吟味した古いもの、いくつかの現代のものが並ぶ。
そして、この2月、中島君の心に触れ、その手でヨーロッパから日本へ運ばれたものが、taishoji に並びます。
凛とした清々しさのある、そして、ほどよい無骨さやさりげない美しさに溢れたものの数々。
梅の花咲く頃、ぜひお出かけください。
guildとともに“犬飼眼鏡枠“の受注会、オオヤミノルさんによるコーヒーもお楽しみいただければと思います。